繊細なブルーが重なり合う、パジコ「兆し」との出会い
「兆し」という言葉は、辞書では“何かが起こる前触れ”という意味で使われます。
この名前を持つレジンカラーセットは、どこか静かな期待を感じさせるような素敵な響きを持っているような気がしました。
落ち着いたニュアンスの色合い
この商品は5色セットで、それぞれの色には「秘色色(ひそくいろ)」「浅縹色(あさはなだいろ)」など、日本の伝統色にちなんだ名前が付けられています。
「秘色色」とは、平安時代の装束に使われていた色の組み合わせだそうです。
いにしえの色名が持つ繊細な響きに心を惹かれ、落ち着いたグリーンからバイオレットへと移ろう柔らかなグラデーションに、何か素敵な予感を感じました。
それは、何かまだ見えないけれど、これから起こる変化の兆しを映し出しているようで、私はその色の魅力に吸い込まれるように創作しました。
層を重ねて生まれるニュアンスと透明感

このカラーは、繊細な色合いが特徴で、何層かに分けてレジンを流し込むことで、奥行きと深みが生まれます。
ほんの少しずつ着色を重ね、透明感を損なわないように色あいを慎重に調整しました。
たしかに、「兆し」という名の通り、言葉ではとらえきれないような微妙なニュアンスがあり、見る角度によって表情を変えます。
今回使用したのは、「翡翠色(ひすいいろ)」「秘色色(ひそくいろ)」「浅縹色(あさはなだいろ)」「紅掛空色(べにかけそらいろ)」の4色です。
どの色も、それぞれが独自の個性を持ちながら、重なり合うことで新たな世界を生み出します。
素材の組み合わせと調和の難しさ
「兆し」のカラーには、透明感の中にかすかな感情の揺らぎのようなものがあります。
その儚さを壊さないようにと、素材の選択にも慎重になりました。
普段よく使う白パールのビーズを組み合わせてみましたが、この色の持つ静かな美しさがあまりにも繊細で、パールの輝きが強く出すぎてしまいました。
そこで、今回は思いきってパールの使用を見送り、色そのものの呼吸を感じられるように仕上げました。
仕上げには、銀色の粉末をほんの少しレジンに混ぜ光のアクセントとして加えました。
静かなトーンの中に、きらりと風が差し込むような輝きをまとい、まるで未来に何かが芽生えようとしているかのような、心躍る気配が漂います。

レジンで「兆し」を感じ取る
レジンを扱う時間は、私にとって“今この瞬間”と向き合うための静かな時間です。
手を動かしながら思考を休め、感情や感覚の流れに身をゆだねていきます。
その過程の中で、心の奥にある微かな声や、日常の中で見落としがちな感情に気づくことがあります。
「兆し」という名の色は、そんな内なる世界の変化を映し出して、まだ言葉にならない気配をすくい取るように、静かに私を導いてくれます。
目の前の小さな作品の中に自分の心の動きを感じ取るというプロセスは、いわば、レジンアートを活用したマインドフルネスと言えます。
心を整えたいとき、思考を少し休ませたいとき、ぜひマインドフルレジンアートに触れてみてください。
静けさの中から、あなたご自身の“兆し”が見えてくるかもしれません。
マインドフルレジンアート/Mindful Resin Artのご紹介
レジンアートを「心を整える時間」として楽しむためのコツを、電子書籍 『Mindful Resin Art』 にまとめました。
「創作を通して、心が静かに満たされていく」
そんな体験を、あなたにも、ぜひ味わってほしいという想いから生まれた一冊です。
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